最高裁判所第一小法廷 昭和26年(れ)2098号 判決 1952年2月07日
主文
本件各上告を棄却する。
理由
被告人朝田破魔雄の弁護人永田旭、被告人中野鹿夫の弁護人西野喜右衛門の各上告趣意について。
永田弁護人の上告趣意は憲法三一条違反を主張するのであるが、その実質は単なる法令違反の主張(そして印章不正使用と収賄とは通常手段結果の関係に立つものといえないから所論法令違反の主張は理由がない)であり、西野弁護人の上告趣意は単なる量刑不当の主張であって、いずれの論旨も刑訴四〇五条に定める上告の理由にあたらない。また記録を精査しても同四一一条を適用すべきものとも認められない。
よって刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 沢田竹治郎 裁判官 真野 毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 岩松三郎)